評価は、
S→次も絶対に出資したい。厩舎で出資を決めるレベル。
A→気になる馬でその厩舎なら、優先して出資を決めるレベル。
B→馬が良ければ出資を決めるレベル。
C→馬が良くても出資をためらうレベル。
×→馬が良くても、しばらくは絶対に出資したくないレベル。
の5段階とさせて頂きます!
【厩舎評価 関東(美浦)編】
■藤沢和雄(1951年9月22日生 1988年開業)
出資馬:レッドクレオス(ノーザンF生産)
所属騎手:杉原誠人、木幡育也
タイプ:独自路線型
出走間隔:普通
適正舞台:芝短距離~中距離
優先出資基準:東京、中山の関東コースが合うか
藤沢厩舎流の馬なり主体調教が合うか
芝コースに適性がありそうか
評価:A
▼寸評
父ハーツクライの持つ牝系であるMy Bupers4×3という、
非常に珍しいインブリードを持つ馬で、
募集時から馬体も良かったですが何よりその血統に惚れ込んで出資を申し込みました。
結果、、、1次募集時は落選。
その時は夜毎枕を濡らして悔しさを噛み殺しながら過ごしましたが、
その後飛節後腫などを発症し順調さを欠いたこの馬は、
多数のキャンセルが出た模様で、
キャンセル募集にて出資を行う事が出来ました。
さて、上記の通り2歳秋~3歳春まで非常に順調さを欠いてしまったクレオスですが、
デビュー前から藤沢先生はずっと「いい馬だ」と言って大切に扱ってくれました。
デビュー戦で極度にイレ込んで12着。
次走でも重馬場に苦戦して4着。
この時点で「ああ、さすがに見放されるか・・・」と思ったのですが、
その後北海道に滞在させて距離を試行錯誤しながらついに勝ち上がらせてくれました。
何よりうれしかったのは、
乗り難しいであろうこの馬をずっとルメールJとのコンビに拘って、
使ってくれた事。
勝ち上がりの時の脚の使い方は、
この馬を知っているルメールJだからこそ出来た弾け方でした。
そして本当に伝えたいのはこれからです。
他の厩舎で出資検討を行う際も是非注目してほしいポイントなのですが、
一番驚いたのはレッドクレオスのデビューから6戦にも渡る戦績の中での、
「気性面の成長」です。
デビュー戦はパドックで興奮の絶頂。
チン〇ンはブランブランでしたし、
立ち上がって転倒しそうになるようなシーンもありました。
それから僅か半年・・・
キャリアを重ねるごとにクレオスはパドックでも非常~におとなしくなって、
レースでも本来のポテンシャルを発揮できるようになりました。
馬自身の気性の成長や慣れもあることながら、
藤沢厩舎の「イギリス仕込みの馬優先主義の調教」が、
効果を表してきたな・・・と私は思いました。
先日読んだ国枝調教師の著書⇩
でも記載が有りましたが、
藤沢調教師のルーツは古き良き「人と馬の主従関係」が強かった日本流の調教ではなく、
調教助手時代に経験された「馬優先主義」が強いイギリス流の調教のようです。
美浦のいくつかの調教師が影響を受けているように、
藤沢厩舎は決して坂路やコースで馬に強い負荷をかけません。
代わりに乗り運動や整列行進などの歩行運動を豊富に行っていて、
運動量の確保と共にレースやパドックでの気性面の成長を促しているそうです。
ノーザンファーム天栄の影響が強いサンデーRやキャロットFの馬は別ですが、
藤沢流の調教を仕込まれた馬のピークが長いのも頷けますね。
◆まとめ
上記のように独自の理論とレース選択で、
遅咲きの素質馬レッドクレオスを勝ち上がらせてくれただけでなく、
気性面の改善で今後の活躍を固いものにしてくれた藤沢調教師。
残念ながらこれから出資する馬が活躍する頃には、
定年を迎えてしまっている事でしょう・・・
なので我々は今後「藤沢厩舎の預託馬」 には出資出来なくなりますが、
「藤沢調教師のスピリットを受け継いだ厩舎の預託馬」には出資出来ます。
国枝厩舎、古賀厩舎など、、、
藤沢厩舎の影響を受けている美甫の厩舎は今後も活躍を続けるでしょう。
藤沢厩舎に出資したかったという方は、
「第二の藤沢厩舎」を一緒に見つけていきましょう!
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