左回りでパフォーマンスが高く、
大外に入ってしまったドゥレッツァ。
「上がり馬だし、いくらルメさんでもコーナー6回の菊花賞でこの枠はキツイんじゃないか」
という懸念に比して想定より人気もしていて、
結局は悩み切りしてしまった。
(外枠から差してくる馬という固定化した考えで、距離ロスが多いと思ってしまったのもその一因。)
しかしドゥレッツァはやや出遅れ気味のスタートから、
「ルメさん、このまま差しに回ったらロスが大きいよ。
先頭奪ってラチ沿い走ろうよ!」
と言わんばかりに上がっていって、
そのままラチ沿いでピタリと折り合ってしまった。
平凡な騎手だったら手綱を引っ張ってしまっていた可能性も高いと思うし、
日本競馬の騎手の頂点に立つルメールだからこそ、
変に忖度せず縮こまることなく、
ノビノビと馬を走らせて戴冠に導けたという部分は非常に大きいと思う。
(クラブ馬というのも大きかったのかな?
この辺の騎手心理は、次の予想に活かしたいね。)
個人的にはドゥレッツァが道中で先頭に立つ事も、
勝つにしても最内から抜け出してあれだけの差をつけることも、
レース前には全く想像が出来なかった。
その時点で負け確定の菊花賞だった。
亀谷氏が「ドゥラメンテ≒ディープ」という理論でこの馬を本命にしていたが、
母父サザンヘイローの南米的スピードで先行して、
直線向いてサンデー的にキレ、
デインヒル×ラインゴールドのスタミナを振り絞ったその強さは、
同じくルメール騎手で勝利したディープ産駒のフィエールマンを彷彿とさせるものじゃないですか。
(フィエールマンも、スタミナの源泉はラインゴールド、多分)
ディープ亡き後、つくづくドゥラメンテの早世が惜しまれるし、
キンカメ×サンデー×トニービンという日本近代競馬最高の種牡馬に最高の牝系を掛け合わせたた血の威力とは、
かくも凄まじいものかと改めて見せつけられたレースだった。
2週連続のドゥラメンテ産駒の圧勝劇を見て、
キタサンブラック産駒のイクイノックスはドゥラメンテのライバルだった父のために意地を見せたいと思っているかもしれないし、
スターズオンアースは自分が決めれば勝利が確定するPK戦の前のような?
プレッシャーを感じているかもしれない笑
でも、そこは鞍上のデムーロが「ダイジョウブ。キミのオトウサンボクをノセテ、キタサンブラックにはイチドモマケナカッタカラネ」
と安心させて、
心身ともにゴールまて最高のエスコートをしてくれることを期待したい。
(ディープ産駒には、2回負けてるけど、、、ネ。カワダさんコワイネ)