血統のエッセンス
第5回目は「黄金世代」と名高い98年生まれの、
サンデーサイレンス後継馬2頭を紹介します。
POGを血統でぶった斬る! ! 配合パズルでアタリはわかる 2019
- 作者: くりがしら,佐藤かずあき
- 出版社/メーカー: 密林社
- 発売日: 2019/05/22
- メディア: ムック
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■アグネスタキオン(1998年生まれ)
▼影響血脈
強いて言うとボールドルーラー
▼特徴
・ボールドルーラー由来?の仕上がりの早さやスピードを伝える
・消耗しやすい産駒が多く、連戦には向かない
・比較的自身の特徴を伝えやすい種牡馬で、スプリンターやステイヤー、ダート最強馬など、
極端に適正が偏ったスペシャリスト的な馬は出さない
・非力なイメージがあるが意外にパワー型で中山、阪神の急坂や道悪などは○
・特に競争能力の高い馬は脚元に不安のある馬が多く、故障で引退してしまうケースがほとんどだった。
▼代表産駒
ダイワスカーレット、ディープスカイ、レーヴディソール、キャプテントゥーレ、グランデッツァ、リトルアマポーラ、リディルなど
▼後継種牡馬
ディープスカイ、キャプテントゥーレ、グランデッツァ
→マイル~中距離に適正を見せる産駒がほとんどで、フジキセキなどと比べると亭主関白型の種牡馬ですね。
代表産駒一覧を見るとほとんどマイル~中距離(~2400m)で活躍した馬という事が分かると思います。
そして良くも悪くも人気通りにきっちりと走る産駒が多かったので、
人気で信頼しやすい(馬券の軸にしやすい)種牡馬だと思っています。
よく血統に関しての本などで、「アグネスタキオンがサンデーサイレンスの後継種牡馬筆頭」、
というような言われ方をしているのを良く見かけましたが、
私はアグネスタキオン筆頭説には全く賛同できません。
「良い悪い」「能力の高い低い」ではなく、
上述したようにアグネスタキオンは自身の特徴を強く出すタイプの種牡馬なため、
輩出する産駒の適正に偏りがあるからです。
※それを極端にしたのが、スプリンターしか出さないサクラバクシンオーのような馬ですね。
【ブルードメアサイアーとしてのアグネスタキオン】
(今回からこちらのコーナーを追加します。)
▼代表産駒
ノンコノユメ、アクティブミノル、ルミナスウォリアー、ジューヌエコール、サンリヴァル、ニシノデイジー、など
→そして母の父に入ったアグネスタキオンは、
父の時と異なり「種牡馬(父)の特性をストレートに活かした産駒を輩出する」という特徴を発揮しています。
トワイニング産駒からダートのマイルベストな馬を、スタチューオブリバティ産駒からダートの短距離馬を、
そしてルーラーシップやメイショウサムソン、ハービンジャー産駒からは芝の中距離馬を、
代表馬として輩出しています。
つまり「母父アグネスタキオンの馬に惚れ込んで出資やPOG指名をするのであれば、
父が種牡馬としてどんな産駒を出す傾向にあるのかをしっかりと考えるべき」
だと考えます。
父の特徴がアグネスタキオンというフィルターでろ過されて、
イメージ通りの路線で活躍する。
そんなイメージを持っていればいいのではないかと思っています。
■マンハッタンカフェ(1998年生まれ)
▼影響血脈
母系のドイツ血脈
▼特徴
・母系の特徴をしっかりと伝え、多彩な適正の産駒を出す
・距離や馬場などスペシャリスト的な馬を出すものの、それぞれ実力的には1.5流まで
・1400、1800など非根幹距離が得意な馬が多い
・ローカルで存在感を発揮する馬が多い
▼代表産駒
レッドディザイア、ヒルノダムール、ジョーカプチーノ、グレープブランデー、ショウナンマイティ、シャケトラなど
→個人的にはフジキセキに近いイメージを持っていて、フジキセキをより中距離~長距離、そしてローカル寄りにシフトした感じ。
産駒は母系に合わせてスプリント~長距離まで。
そして重賞クラスは稀ですが、時にダート馬も輩出しています。
フジキセキより中距離~長距離、ローカル寄りなのは、
マンハッタンカフェ自身が現役時代に菊花賞や天皇賞春を制しているように、
欧州血統由来のスタミナが大きな影響を与えているからでしょう。
マンハッタンカフェの母父Law Societyはアイルランドダービー馬で、イギリスのダービーを2着した馬ですし、
最も大きな影響源となっていると考えられる母母父のLucianoは、
ドイツダービーやバーデン大賞、現在のバイエルン大賞の前進である、
アラルポカル(全て2400のクラシックディスタンス)を制している馬です。
これだけダービー向きの血統背景を持ちながら、
マンハッタンカフェ自身は2400のG1を勝っていませんし、
産駒も日本のクラシックディスタンスのG1で好走したのはレッドディザイアと、
アントニオバローズくらいという結果なのが不思議ですね。。。
多分多くの方がイメージを掴みづらい種牡馬だと思いますが、
「母系の特徴を引き出す柔軟性を持つが、基本的に重厚な欧州血統的な影響を与える血」
という認識で良いと思います。
正に、フジキセキを重めにシフトさせたような感じですね。
【ブルードメアサイアーとしてのマンハッタンカフェ】
▼代表産駒
アディラート、ノットフォーマル、プラチナヴォイス、ランスオブプラーナ、レッドジェニアルなど
→母の父に入ったマンハッタンアカフェは、
今後どのような種牡馬と配合されるかによって変わってくる可能性は大いにありますが、
今のところ完全に「非根幹得意なトライアルホース」を輩出する傾向にありますね。
上記の3歳牡馬2頭が正にそんな感じですし、
ダートで活躍しているアディラートも主戦場はダート1400m。
ノットフォーマルも東京1400mを人気薄で制したレースが、
今のことろキャリアハイとなっています。
とにかく母父マンハッタンカフェに関しても、
非根幹のトライアルなどマンハッタンカフェ産駒が得意としていた舞台では、
同様に馬券で積極的に狙っていくことをおススメしたいと思います!
早速、今週かなり狙いどころの馬が出走します!
コチラ:人気ブログランキング
好メンバーが揃った1戦ですし3番人気くらいですかね?
そこそこオッズが付くと思いますので単勝、連軸で狙っていきます。