【有馬記念】考察② 過去5年好走馬の枠順と実績の考察

過去データについては昨年の有馬記念考察でも記した通り、

いかに「データが示すところの本質を捉えるか」です。

直近だと今年のオークスで「3枠は勝てない」と言われていましたが、

リバティアイランドが見事に勝利しました。

 

こういったデータは物理的な根拠がないと、

データというよりただのオカルトになってしまいます。

まずはデータ予想の重要な要素を以下に書いていきます。

 

①データの中身が重要

よく「8枠は0-0-0-20」とか、

前走「◯◯で◯着だった馬は0-1-0-19」とか、

一見するとデータをいろんな角度から分析していけば、

鉄板馬や消去馬が見つかりそうな気がしてしまいますが・・・

データはその中身(物理的な要素)を見ることが大事です。

 

例えば8枠だった馬の合計20頭が過去10年馬券内に来ていないなら、

どんな人気の、どんな脚質の馬が8枠に入っていたのか。

もっと言うと、そういった馬が4着だったのか5着だったのか。

それとも全頭掲示板外だったのか。

 

そういった中身をしっかりと見ないと、

データブレイクをする馬が出た際に馬券を取れないことになってしまいます。

 

加えて、そのデータがオカルト的なものなのか、

天皇賞秋(東京2000m)や有馬記念(中山2500)の枠番別データなど、

「物理的な根拠があるデータ」なのかも、

しっかりと見極めて判断することが重要。

 

②データクリア馬=ほぼ上位人気馬

だいたいデータというものは近走実績などに基づいたものが多いので、

データクリア馬は、ほぼイコールで「上位人気馬」です。

 

言い方は悪いですが競馬に詳しくない人でも、

誰でもできてしまうのがデータ予想ですし、

データクリア馬は総じて人気馬ですので、馬券的妙味も薄くなります。

(前走G1で3着以内は3-2-5-2みたいなデータが多いためだと考えています。

そりゃそうなるでしょ、って感じ。)

 

その点もしっかりと認識して、データを予想に取り入れるのが重要だと思います!

 

さて、前置きが長くなりましたが、

有馬記念の考察に移っていきましょう!!

 

有馬記念の過去5年の好走馬

 

◇2022年

①5-9 イクイノックス 皐月賞2着 日本ダービー2着 天皇賞秋1着

②2-3 ボルドグフーシュ 神戸新聞杯3着 菊花賞2着 

③3-5 ジェラルディーナ オールカマー1着 エリザベス女王杯1着

 

◇2021年

①5-10 エフフォーリア 皐月賞1着 日本ダービー2着 天皇賞秋1着

②3-5 ディープボンド 阪神大賞典1着 天皇賞春2着 フォア賞1着

③4-7 クロノジェネシス ドバイシーマクラシック2着 宝塚記念1着

 

◇2020年

①5-9 クロノジェネシス 京都記念1着 大阪杯2着 宝塚記念1着 天皇賞秋3着

②7‐14 サラキア 府中牝馬S1着 エリザベス女王杯2着

③7-13 フィエールマン 天皇賞春1着 天皇賞秋2着

 

◇2019年

①3-6 リスグラシュー 金鯱賞2着 QE2世C3着 宝塚記念1着 コックスP1着

②5-10 サートゥルナーリア 皐月賞1着 神戸新聞杯1着 

③4-7 ワールドプレミア 神戸新聞杯3着 菊花賞1着

 

◇2018年

①4-8 ブラストワンピース 毎日杯1着 新潟記念1着

②6‐12 レイデオロ 京都記念3着 オールカマー1着 天皇賞秋1着

③8-15 シュヴァルグラン 天皇賞春2着

 

まずは昨年も言及した通り、

近年の斤量55㎏組(3歳牡馬or牝馬)の強さはかなり目立ちますね。

 

特にここ4年は3頭中2頭が55Kg勢、ましてや昨年は馬券内独占。

今年も馬券予想の中心的存在といっても過言ではない存在になりそうです。

 

では逆に、斤量57kgを背負って好走した古馬の牡馬にはどんな傾向があるか。

ご覧の通り、1番人気だったレイデオロ以外は、

全て春の長距離レース(阪神大賞典天皇賞春)の好走馬でした。

またそれに加えて、昨年のイクイノックスも含めて天皇賞・秋の好走馬が非常に好相性」という事も明白ですね・・・!

天皇賞・秋は東京2000mというコースのレースでいかにもスピードが重要そうで、

有馬記念とはリンクしなそうなイメージもありますが実はそんなことはない。

変なスタート位置という点も共通してるからか?(笑)

・・・ではなく、天皇賞・秋というレースは欧州血統が強いレースで、

米国的なスピード持続の要素が求められるJCよりも、

最近は有馬記念にリンクしやすいんですよね。

 

つまり57kgを背負ってタフな有馬記念を好走するには、

①長距離レースに耐えられるスタミナ、折り合い面の要素

天皇賞・秋で好走出来るタフさとスピードと欧州要素のバランス

が必要となるという事ですね。

 

長距離レースとの相性については、

距離が伸びれば必然的にコーナーを回る回数も多くなる点も、

コーナー6回の有馬記念と好相性を示している理由でしょうね。

 

また古馬の牡馬にとっては、

天皇賞秋からのステップが間隔的には理想的(特に秋の初戦が天皇賞・秋という馬が良い)。

ある程度間隔をあけてフレッシュな状態で出走するのが良いという事でしょうね。

 

また枠順抽選会が一つのエンタメになっていて、

8枠が死に枠扱いされているためか、

やたらと逆の1枠が注目されやすい有馬記念・・・(笑)

 

ただ、過去5年では1頭も馬券になっていません。

2枠で馬券になったのも、ボルドグフーシュ(2枠3番)のみです。

 

つまり内枠は有利ではあるのでしょうが、

それだけで実力や勢いの劣る穴馬が好走できるほど、

甘い舞台では無いという事でしょうね。

 

今年の4歳以上牡馬での、春の長距離レースor天皇賞・秋好走馬

ジャスティンパレス 阪神大賞典1着 天皇賞春1着 天皇賞秋2着(宝塚記念3着)

△ディープボンド 天皇賞春2着